線維筋痛症と身体因性偽神経症

 

機能的病態が潜在しているにもかかわらず、それを医師が見いだせずにこころの病気(精神科的疾患)にしてしまうことをフランクル博士は、「身体因性偽神経症」(pseudoneurosis)と言い、戒めました。これは、言わば、医師の誤診です。

 

世の中には、こうした誤診のために苦しんでいる患者さんがあふれています。

 

線維筋痛症も、機能的病態です。そして、線維筋痛症も代表的な身体因性偽神経症と言えます。

多くの場合、起立性低血圧や低血糖、橋本病が隠れています。こうした潜在した疾患を正しく治療すると、患者さんは見事によみがえります。向精神薬(抗うつ剤、抗てんかん剤)、麻薬に依存しないようにしましょう。

 

線維筋痛症の患者さんの多くが、心理的問題を抱えています。トラウマです。幼時の虐待歴、いじめ、戦争体験などです。こうしたトラウマの記憶と痛み刺激が脳の中で、交錯し、患者さんを苦しめます。この治療には、実存分析のような、本質的な精神療法が必要です。温泉ロゴセラピーの適応になることもあります。

 

症状の陰に隠れた機能的病態を探り、心理的に大きく成長し、本質的に治療し、あなたならではの豊かな人生を築いてください。そうした患者さんが、当クリニックには大勢います。

一緒に努力しましょう。