当院の理念

 

当院のモットーは全人的医療学の実践、教育、研究

 

 当院のモットーは、「全人的医療学の実践、教育、研究」です。様々な症状に苦しむ患者さんへの最適な医療の実践は、患者さん固有のQOL(生活の質)を高めるものでなくてはなりません。そのためには、全人的医療学は必須です。

 

 全人的医療とは、患者さんを絶えず、「病める人間」としてとらえ、QOLを高める医療です。そのための方法論を以下に述べます.

 


1.患者さん固有の生きざまを知ること

 

 患者さんは全人的に生きています。細胞や臓器単独で生きているのではありません。人間の生きざまとは、患者さん固有の身体(からだ)・心理(こころ)・社会(環境)・実存(生きがい)の総体です。身体・心理・社会・実存的医療モデルは、WHO(世界保健機関)のデイ教授、ロチェスター大学のエンゲル教授、九州大学の池見酉次郎教授、ウイーン大学のフランクル教授の考え方に私たちの考え方を導入してようやく完成しました。

2.医療方法論の相互主体的統合

 

 全人的医療の実践のためには、現代医学の最新の智慧を最大限に生かしますが、同時にその限界も知り、それを越す努力をすることが必要です。幸い、我が国にはいろいろな医学方法論があります。すなわち、古くからある伝統的東洋医学(漢方方剤、鍼灸、食養など)の智慧や、心身医学の智慧も入れ、心身両面から患者さんを理解すること、さらに、実存分析(ロゴセラピー)も導入し、患者さん固有の生きる意味を理解することなどが必要になってきます。それぞれの適応と限界を知り、統合による合理性を追求します。

 

3.バリント方式の医療面接法の採用

 

 英国のプライマリケアの先達であるバリント博士(Michel Balint)が指摘したように、患者さんの全人的理解がないとよい医療にはなりません。また医師患者関係は、治療に大きな影響を与えます。医師は、患者さんの問題と資源に焦点を当てながら、患者さん固有の身体・心理・社会・実存的関係(intrapersonal communication)を理解できるような医師−患者関係(interpersonal communication)を構築するのが、バリント方式の医療面接法です。

 ここにかかわるのが、医学教育で言う医師(治療者)の態度情意領域affective domain)です。これは、治療効果に大きくかかわります。そこにも絶えずメスを入れる必要があります。治療チームの各メンバーへのそうした教育のために、バリント・グループワークを実践しています(月1回)。

 医師患者関係は、相互主体的(お互いに尊敬できるような関係)でなくてはなりません。また、多くの医療職と協調し、チーム医療が必須です。自らの適応と限界を知り、他の医師や医療職との連携、紹介が必要です。

 バリント方式の医療面接法とは、症状の陰に隠れた患者さん固有の身体・心理・社会・実存的問題・資源の関係を探り、患者さんに最適の治療を選択してゆく医療面接法です。

 

4.統合的診断・治療

 

 患者さんの訴える症状のうち、一般的な現代医学的検査・診断方法では「理解できない」ことが多いのが、痛みや疲労です。したがって、あまり一般的ではないが、患者さんにとっては重要であり、かつ、特殊な検査が必要になってきます。

 

 たとえば、特殊なストレス関連ホルモンの検査や、ヘッドアップティルト試験に伴う血行動態反応(血液循環の状態)、糖負荷試験、酸化バランス防御系の検査、暗視野顕微鏡による血球の生体観察、東洋医学的診断、心理学的検査、実存分析的検査などを行い、患者さんを全人的に診断します。

 

  治療に際しては、現代医学的薬物療法に加え、伝統的東洋医学的療法、心身医学的方法(音楽療法、カウンセリング、精神分析、実存分析など)、物理療法(運動療法、太極拳、即身術自強法、鍼灸、温泉療法、温泉ロゴセラピー、温熱療法など)が必要です。

 

 しかし、どんな治療でも、患者さんのセルフコントロールの意欲が最も大切なことは言うまでもありません。患者会はそのための勉強会です。

 

5.治療の終点は、患者さん自身によるセルフコントロール

 

 セルフコントロールのためには、患者教育が必須です。患者会(旧患者大学)を開催し、痛みと疲労の成り立ちの勉強会、食事療法、音楽療法、呼吸法、即身術自強法、エクササイズを行っています。また、患者さん同士によるピアカウンセリングを行なっています。カウンセリングは,医師、公認心理士が指導します。

 

 こうした全人的医療の実践は、一朝一夕には出来ません。十分な教育が要ります。当クリニックは、医師・看護師・公認心理師・鍼灸師・検査技師等医療職の全人的医療教育に力を費やします。バリントグループワークでは、一般に公開しています。

 

 また、研究生制度、見学生制度を設け、学びたい医療職に、機会を与えます。

 

 同時に患者教育に努力します。

 


◎ 当院の対象疾患

  当院が主に対象とする疾患には、具体的には、ストレス関連疾患(心身症)、慢性の痛み(線維筋痛症など)、低血圧ないし起立性低血圧、低血糖(反応性低血糖・機能性低血糖)、慢性疲労、ME/CFS(筋痛性脳症/慢性疲労症候群)、ガンや難病のケア(ガン治療の副作用防止、緩和医療)などに力を入れています。

 

 患者さんのQOL(生活の質)に大きな影響を与える慢性疼痛性疾患(特に、線維筋痛症)には注意を注ぎ、その診断学、治療学の構築に努力しております。

 

 私たち の目的は、全人的医療の実践です。一人一人の命の輝きを取り戻し、豊かな人生の構築に貢献できればとスタッフ一同、念願しております。これは、患者さんとの共同作業です。

  

 私たちは、よくなりたい、自分の人生を取り戻したいという患者さんをサポートしたいと考えています。ぜひ、セルフコントロールへの自助努力をしていただくことを願っています。そのための患者会(旧患者大学)にぜひご参加いただき、積極的に、主体的に学んでいきましょう。

  

千代田国際クリニック

受付:平日 10:00~17:00

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